MIDDLE CHILD

初めましてファントムと申します。三兄弟の末っ子です。よろしくお願いします

本日の記事は、21 Savageの『i am > i was』についてです。って書こうと思ってたんですけど、いざ聴いてみたらそこまで良くなかったんでやめました

今日はなんと1月29日ということで、現地時間では1月28日です。1月28日は僕の敬愛するJ. Coleの誕生日です。前僕が1人でやったポッキャス聴いてくれた人は知ってると思いますが、Rakimの誕生日でもあります。HBD to the two of the greatest

J. Coleの所属レーベルDreamvilleは今のところいくつかのプロジェクトが進行中であることを公表していて、J. Coleからは『The Off Season』というミックステープと『The Fall Off』というアルバム、そしてDreamville全体で『Revenge Of The Dreamerz III』をリリースすることが明らかになってます。その中でも『The Off Season』に収録されるとされているのが、今回紹介したい『MIDDLE CHILD』になります



ちなみに、『Album of the Year (Freestyle)』もこれに収録されると噂です

さて早速中身に入りましょう。タイトルの『MIDDLE CHILD』というのは、別に本人が真ん中だとかそういうことではなくて、現在のヒップホップ界全体を表しています。
I'm dead in the middle of two generations
I'm little bro and big bro all at once
Just left the lab with young 21 Savage
I'm 'bout to go and meet Jigga for lunch
Had a long talk with the young nigga Kodak
21 SavageやKodak Blackといった若手たちと仲良くしながらも、Jay-Zを始めとするヒップホップ界の重鎮とランチしたりする、ヒップホップという世界における「真ん中」に位置しているということです。あまりこういうことを言う人っていなくて、若手は若手で固まってしまうし、OGはOGで固まったりするわけですが、その垣根を越えているのが自分だと言うメッセージです

J. Coleを他のラッパーと隔てるのは、まさに前述のようなラッパーとしての「姿勢」であり、特殊です。

その他にも、こんなラインもあります
To the OGs, I'm thankin' you now
Was watchin' you when you was pavin' the ground
I copied your cadence, I mirrored your style
I studied the greats, I'm the greatest right now
一般的にラッパーは、オリジナルであることを強調します。自分はこんな境遇で育って、今こんなことしてて、、、と主張するなかで、自分に影響を与えたラッパーにリスペクトを表明しながら、あくまで自分のスタイルはオリジナルであって唯一無二であると言いたがる節があります。実際それがヒップホップの一種の美学であり、譲ってはいけない部分であると思います。

それでもJ. Coleは、尊敬するラッパーを真似してきて、今自分はここまでこれた、と言うわけです。「自分はオリジナルではない」と自ら証明しているようなものです。でも考えてみると、今までこんなことを言うラッパーはいませんでしたし、その点からすれば彼もまたオリジナルと言えてしまうんですよね

ヒップホップにおいて、オリジナルであることが美学であると同時に、リアルであることも美学です。リアルであることとは、真実を伝えることだったり、自分のことを語ったりと色んな解釈ができますが、素直であることも一つの尺度だと思っています。『Wet Dreams』などに代表されるように、J. Coleは素直でいることにリアルさを見出し、自分なりのオリジナルを貫いています。ダサいけどかっこいい。

Revenge of the Dreamerz!!

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